設立趣旨

白斑研究会設立趣旨


 先天的、あるいは後天的に発症する白斑と白皮症には多くの疾患があり、いずれにおいても、メラニンによる皮膚の正常色が失われるか、あるいは低下している。なかでも、白斑・白皮症罹患率が最も高い尋常性白斑は、人種や皮膚色の差に関係なく、人口の約5%に発症すると云われている。一方、先天性白皮症は、患者数が少なく、いまだ、根本的な治療法はないが、遺伝子解析の手法の発達により多くの疾患で原因遺伝子が同定されてきている。
 この度立ち上げた“白斑研究会”は、尋常性白斑やロドデノールによる薬剤性色素脱出症の臨床・治療に主眼を置きつつ、病態の一層の解明を目標とし、色素細胞を始め表皮角化細胞や真皮線維芽細胞の機能・分化・増殖などについて、新しい科学的、基礎的なエビデンスから探究を行い、白斑で悩む患者さんを救済することを目的とする。
 本会は、学術研究会を毎年定期的に開催し、白斑、白皮症の医療に興味を抱く会員からの臨床経験を発表いただき、発表中でもその場で、徹底した討論を展開する。また、会員だけでなく、専門の基礎学者から、白斑・白皮症の発症や機序・治療に直接あるいは間接的に関係のある成果や情報を発表いただき、会員の白斑・白皮症に関する理解を深める。その成果に基き、白斑研究会が、患者さんに喜ばれる、満足度の高い新しい白斑治療法のより速やかな開発に寄与できれば幸いである。
 以上の趣旨にご賛同いただける方々にご入会・ご参加いただくことを切に願う次第です。

2014/12/01
白斑研究会
世話人一同